清水量子

清水新版量子論の基礎の再読の過程を記録する.

序章

流石にここに書かれていることは当然のこととして読み飛ばせる.この本でしばしば登場する発展的かつ本質的な箇所からどれだけのものが得られるだろうか.

第1章 古典物理学の破綻

12-13頁,Turing機械と古典力学の対応.最初に読んだ当時は読み飛ばしたが,Turing機械は古典力学に対応づけられ,テープに記録されたデータが物理量,プログラムが運動方程式に対応する,というのが面白い.古典計算および古典計算機は局所実在論に基づく古典理論である.そもそも,量子力学の教科書にTuring機械が当然のように出てくることの不思議さよ.

15頁,量子力学は論理的必然ではない.なぜか最初においたものが異様に正しかったせいで,その後の議論を追うのが難しくなってしまっているのが量子力学の特徴である.そう言われると,確かにそんな気もする.極端な修正を迫られることなくここまで完成してしまっているのは,驚異的であるとともに厄介でもある.

第2章 基本的枠組み

基礎的内容において,学ぶことは流石にない.プロだったので.


ノート一覧に戻る

トップに戻る